小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠をわかりやすく解説します

蜂谷行政書士事務所所長の蜂谷です。
今回は、令和2年度第3次補正予算の小規模事業者持続化補助金の「低感染リスク型ビジネス枠」について解説します。

「加点項目」の解説はこちら

内容

本事業は、小規模事業者が経営計画及び補助事業計画を作成して取り組む、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に関する取組を支援するものです。全国商工会連合会

補助額・補助率

補助上限補助率
100万円3/4

補助対象経費

①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費(オンラインによる展示会等に限る)、 ④開発費、⑤資料購入費、⑥雑役務費、⑦借料、⑧専門家謝金、⑨設備処分費、⑩ 委託費、⑪外注費、⑫感染防止対策費(※1)

※1 ⑫感染防止対策費は、補助金総額の1/4(最大 25 万円)が上限。ただし、緊急事態措置 に伴う特別措置を適用する事業者(※2)は、補助金総額の1/2(最大 50 万円)に上限 を引き上げ。なお、補助上限額100万円に上乗せして交付されるものではありません。ま た、感染防止対策費のみを補助対象経費に計上した申請はできません。
※2 緊急事態措置に伴う飲食店の休業・時短営業又は不要不急の外出・移動の自粛により、特 に大きな影響を受けたことから、その影響の原因となった緊急事態措置が実施された月 のうち、いずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以 上減少した事業者(別途、必要書類を提出しなければ対象になりません。全国商工会連合会



上記補助対象内経費かつ以下の要件を全て満たす必要があります。

(1)補助対象経費の全額が対人接触機会の減少に資する取組であること(⑫を除く)
(2)本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
(3)申請する補助対象経費については具体的かつ数量等が明確になっていること

補助対象者(1)

商業・サービス業
(宿泊業・娯楽業除く)
常時使用する従業員の数
5人以下
サービス業のうち
宿泊業・娯楽業
常時使用する従業員の数
20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数
20人以下

補助対象者(2)

以下のどちらかに当てはまればよいです。

緊急事態措置に伴う特別措置の適用対象者

緊急事態措置が実施された月のうち、いずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以上減少した事業者

※新型インフルエンザ等対策特別措置法の影響を受けた対象者

2021年1月以降に発令された新型インフルエンザ等緊急事態措置(以下「緊急事態措置」という。)に伴う飲食店の休業・時短営業又は不要不急の外出・移動の自粛により、特に大きな影響を受けたことから、その影響の原因となった緊急事態措置が実施された月のうち、いずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以上減少した事業者

補助対象者(3)

補助対象補助対象外
・会社及び会社に準ずる営利法人
(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合)
・個人事業主(商工業者であること)
・一定の要件を満たした特定非営利活動法人
・医師、歯科医師、助産師
・系統出荷による収入のみである個人農業者(個人の林業・水産業者についても同様)
・協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
・一般社団法人、公益社団法人
・一般財団法人、公益財団法人
・医療法人 ・宗教法人 ・学校法人
・農事組合法人 ・社会福祉法人
・申請時点で開業していない創業予定者
・任意団体 等

引用元

低感染リスク型ビジネス枠公募要領

※特定非営利活動法人
同要件を満たす特定非営利活動法人の「常時使用する従業員の数」の適用業種は「その他」として、「製造業その他」の従業員基準(20人以下)を用います。
①法人税法上の収益事業(法人税法施行令第5条に規定される34事業)を行っていること(法人
税確定申告書表紙及び別表4提出が必須です)
②認定特定非営利活動法人でないこと

100%の株式保有をされていないこと(法人だけ)

資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に 100%の株式を保有されていないこと
いわゆるみなし子会社のような場合は対象外です。

所得が15億以上でないか

確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億
円を超えていないこと

小規模事業者持続化補助金を一定期間内に採択を受けていないか

下記要件に一つでも当てはまっていれば申請対象外です。
※共同申請の代表者、参画事業者も含む

①「令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金(一般型)」の事業実施者で、本補助金
の受付締切日の前10か月以内に採択された者
②「令和2年度補正予算 小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)」
③「令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)」
④小規模事業者持続化補助金(一般型)を一定期間内に採択された事業者

今後の公募スケジュール

次数申請受付締切日
1次2021年3月31日(水)
2次2021年5月12日(水)
3次2021年7月7日(水)・現在公募中
4次2021年9月8日(水)
5次2021年11月10日(水)
6次2022年3月9日(水)

提出書類

必須書類

・経営計画及び補助事業計画

・代表者本人が自署した宣誓・同意書
※緊急事態措置に伴う特別措置を適用する事業者は別の書類を提出する必要があります。

個人事業主の場合の必須書類

・税務署の収受日付印のある直近の確定申告書 or 所得税青色申告決算書
※確定申告が「e-Tax」でのオンライン申告の場合は、詳細を印刷したもの(メールでの詳細内容)を送付します。
※収受日付印がない場合は、税務署が発行する納税証明書を提出します(コピー不可)。
※収支内訳書がない場合は、貸借対照表および損益計算書(直近1期分)を作成し、提出します。
※決算期を一度も迎えていない場合のみ、申請時の段階で開業していることが分かる開業届
を提出します。

法人の場合の必須書類

・貸借対照表及び損益計算書(直近1期分)※決算期を一度も迎えていない場合は提出は不要。
※損益計算書がない場合は、確定申告書(表紙(収受日付印のある用紙)及び所得の簡易計算)を提出します。
※確定申告を e-Tax により、電子申告した場合は、「メール詳細(受信通知)」を印刷したものを併せて提出します。

特定非営利活動法人の場合

下記の全ての書類を提出。
1.貸借対照表及び活動計算書(直近1期分)(※1)
2.現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書(申請書の提出日から3か月以内の日付の
もの)
3.法人税確定申告書(表紙(収受日付印のある用紙)及び(所得の簡易計算))直近1期分)
※1 決算期を一度も迎えていない場合は、1、3の代わりに公益法人等収益事業開始申告書
を提出。
※2 確定申告を e-Tax により、電子申告した場合は、「メール詳細(受信通知)」を印刷した
ものを併せて提出。
※3 収受日付印がない場合、税務署が発行する納税証明書(その2:所得金額の証明書)を
併せて提出(コピー不可)。
※4 収益事業を行っていても、免税されていて確定申告書の提出ができない場合は応募で
きません。

注意点

電子申請のみで申請受付

電子申請システム(jGrants)を利用しての申請のみを受け付ける形となっておりますので、申請者自身が、システムを利用して入力していくことになります。
申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要になりますので、取得されていない方は取得する必要があります。取得には数週間を要しますので、お早めの準備が大切です。
他の補助金では郵送での申請方法もありますので、混合しないようにお気をつけください。

補助対象経費かの確認

もし仮に補助対象外経費が含まれた状態で申請を行い、採択されたでも補助対象外経費は補助金の交付対象となりません。
つまり全額自者支払いとなりますので注意が必要です。

見積もりが必要な補助対象経費について

①1件あたり100万円超(税込み)の発注
発注先(委託先)の選定は、1件あたり100万円超(税込み)を超えるモノは、2社以上からの見積が必要です。
そして見積もりの中で、一番安い発注先を選択する必要があります。
例外として、発注先の事業内容の性質上、見積をとる事が難しい場合は、該当企業等を随意契約の対象とする理由書を実績報告時に提出する必要があります。

②中古品の購入
金額に関わらず、2社以上からの相見積が必須です。

補助事業は「補助金交付決定通知書」が届いてから行う

①申請が採択され、「採択通知書」が届く。
②「補助金交付決定通知書」が届く。
③「補助金交付決定通知書」受け取った後に補助事業の実行。

上記順番を通り越して、「補助金交付決定通知書」が届く前に補助事業対象経費の発注や契約を行った場合、そのモノは補助対象外になってしまいますので、注意が必要です。

※例外として、2021年1月8日以降に発生した経費を補助対象経費として申請することはできます。

採択後の書類の提出

申請が採択された後に補助事業を行い、補助対象経費の購入を行うと思いますが、予め決められた日付までに、「補助業内容が書かれた実績報告書」と「補助事業における支出がわかる書類」の提出が必要です。

また、補助事業終了から1年後の状況について、「事業効果及び賃金引上げ等状況報告」を期限までにしなければなりません。

もし仮に、期限までに提出しなければ、補助金は支払われなかったり、補助金の返還命令が出されますので、注意が必要です。

補助事業で購入したモノの処分

本補助金で取得した財産等を補助事業の目的外で使用することや譲渡、担保提供、廃棄等の処分 を行うには制限(処分制限)がかかります。 単価50万円(税抜き)以上の機械装置等の購入や、自社ECサイトの外注による作成、店舗改装に よる不動産の効用増加等は、「処分制限財産」に該当し、補助事業が完了し、補助金の支払を受けた 後であっても、補助金交付の目的及び減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省 令第15号)を勘案し、一定の期間において処分(補助事業目的外での使用、譲渡、担保提供、廃棄等) が制限されます。 処分制限期間内に当該財産を処分する場合、必ず事前に補助金事務局に申請を行い、承認を受 ける必要があります。補助金事務局は、財産処分を承認した補助事業者に対し、当該財産の残存簿 価等から算出される金額を交付した補助金額を上限に納付させることがあります。承認を得ずに処分 を行うと、交付規程の違反により補助金交付取消・返還命令の対象となります。全国商工会連合会

長い引用元の説明がありますが、要約すると、基本的に補助事業で購入したモノについては、勝手に売ったり、貸したり、担保にしたりすることはできません。補助金交付取り消しになり兼ねません。
どうしても処分したい場合は、補助金事務局に相談する必要があります。

補助事業関係の書類の保管義務

補助事業関係の資料は5年間の保管義務があります。
5年間とは、補助事業が終了する年度の次年度から5年間です。
また、この資料は国や補助金事務局からの資料の要求があった時に提出できるようにしておく必要があります。

そしてその5年間の間に会計検査院の実地調査の可能性があります。
もし調査に応じない場合は、補助金の返還命令が出される場合もありますので書類保管も必須です。

最後に

今回は、小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠について解説しました。

当事務所では今回紹介した補助金の初回相談無料の申請支援も行っており、多くの事業者からのお問い合わせをいただいております。

もし申請を考えていたり不安なことがある事業者さんは、お気軽にお問い合わせください。